スタートアップでのキャリアを考える

社会人生活もこなれてくると、キャリアというものに関心が出てくるようになります。

ただ申し訳ないのが、私にスタートアップにおいてはキャリアについて問われても、「そんなんわからへん」というのが回答になるでしょう。

いや、逃げてないですよ。……やっぱり逃げていますか。わからんw

ですが事実として、少なくとも私は10年先だとか老後のことだとかは考えて動いてはいないです。無計画であるとか、世の中のことを分かっていないとか批判されるかもしれませんが、事実であるからごまかしようがありません。

では反対に、きちんとしたキャリアプランとは何なんでしょうか。何年後にこうなっていて、次はこうで、定年を迎える時にはこうだ、という具合に予測がつくことをいうのでしょうか。

スペースマーケットの創業者、重松さんは「自分の将来が何となく見えてしまうのが、寂しく感じてしまった」から、NTT東日本からフォトクリエイトに転職したと語られています。

「自分の将来が見えること」をよしとして、ずっと同一の企業に「安定」して居続けることがきちんとしたキャリアプランなのでしょうか。今はつらいかもしれないが、数年後に昇進できる、こういう役職につける、だから今は我慢しよう。その我慢は果たしてどこに続いているのでしょうか。


大企業に入れば、定年までの職が保証されている。私たちより上、ちょうど親の世代であればそれは常識だったのかもしれません。そしてそれを「安定」と呼ぶのであれば、徐々にではありますが「安定」が崩れてきているのでしょう。

であれば今の世の中では少なくとも「安定」という軸でみるならば、特に今後数十年のスパンで考えると、名前の知れた大企業に勤めるか、スタートアップに勤めるかはキャリアに大差ない気がします。

そもそも「安定」というものは豊かさの副産物ではないでしょうか。となれば(あまり見たくはない現実ですが)日本が豊かでなくなってきている昨今、「安定」を求めるのはかなわなくなってきているのかもしれません。

最初に10年後や老後のことを考えていないと書きました。が、もっと短い期間では実は一定の行動指針を定めています。具体的には、「20代を大事にする」という意識の上でキャリアの決断を下しています。
 
仕事に年齢は関係ないですが、とはいえ20代と30代では大きく変わるものも少なくない気がしているからです。そう考えると、いささかオンデマンドですが一応キャリアプランがあるのかもしれませんね。

私は早生まれであるため、同学年の方の内では猶予がある方ではあります。それでも28歳、今度の誕生日で29歳なので、20代として過ごせる時間はあと2年を切っています。

私は20代の内に出せる力は全て出し切りたいと思っています。そして何があっても、どんな目に遭ってもそれを受け入れる。

休むことも折り込みずつも日々全力を、ベストを出しきれているのか。自分に問いかけると危機感しかないです。あえて自分から安定に距離を置き、ギリギリを攻めていく。理屈ではなくそれが自分にとってただ楽しいから。

そういえば、大企業を辞めてスタートアップ来る人はドMの人ばかりだと、おっしゃっている方もいらっしゃいましたでしょうか。

スタートアップでのキャリアは予測するものではなく、日々を精一杯生き抜き、気がついたら積み上がっている。

おおよそ、そんなところではないでしょうか。