様々な現場での「いい感じにする」を垣間見られる一冊 『Engineers in VOYAGE ― 事業をエンジニアリングする技術者たち』

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最近banjunさんにきのこるエフエムのタイトル決めがいつも素っ気ないという指摘を受けたなーということもあり、ちょっと凝ったタイトルにしてみました。*1

さておき、いつしかのポストで気になると言っていた本書を読了しました。ここ最近はKindle Paperwhiteを片手に長風呂するのがマイブームなのですが、本書には直近半月くらい入浴時のお供としてお世話になりました。Kindle Unlimited対象なのもありがたい。良い本なのでお布施的に物理本もポチらせていただきました。

中身としては全編対談形式で進行しています。役割(データサイエンス)の軸で切り出している6章を除けば、1章に1つの開発現場を取り上げている6章立ての構成となっており、VOYAGE GROUP内の5つの異なる開発現場の様子を垣間見ることができます。

  • fluct (SSP)
  • Zucks (アドネットワーク、DSP)
  • VOYAGE MARKETING (ECナビ/ポイントサイト)
  • VOYAGE Lighthouse Studio (ゲーム攻略サイト/メディア)
  • サポーターズ (新卒採用)

VOYAGE GROUPさんとは学生時代にECナビのラボ(という名の高級マンションの一室)が福岡にあって遊びにいってたなー、とか、Tokyu RubyKaigiでお邪魔したなー、とか、前職でfluctやZucksと絡みがあったなー、とかくらいの距離感だったのですが、本書を読み進めることで各事業がどんな風に開発されているのかイメージすることができました。

グループ事業のうち、太いのが広告事業ということで広告業界の用語が出てきます。私自身は前職で一時期、広告に関わる機能(モバイルから収集したIDFAをセグメントに切った上で各プラットフォームに送るようなもの)開発に携わっていたこともあって、楽しく読ませていただきました。

自分の場合は広告がメインというよりは、むしろサブの機能としての立ち位置だったので広告のコアの開発をされている方々の話は新鮮なものがありました。

ちなみに開発当初の私はご多分にもれず、アドテクノロジーわからなさすぎたのでまず教科書を買ってアドテクの勉強をしました。こちらの本もなぜRTBとかアドネットワークとかSSPとかDSPとかあるのか全体を俯瞰できておすすめです。

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ただこの本も今となってはちょっと古いので、最近のトレンドである個人情報を尊重しようという流れ(GDPRとかCCPAとか)やそれに呼応する形でのプラットフォームの対応(ITPやprivacy sandbox、IDFA取得のオプトイン化など)までは触れられてません。voyageでは流石、この辺りの事情までカバーされています。

また、私の知識でいうと教科書を読み込んだとはいえ結局座学で、なんならDSPとSSPが分かれているのが腹落ちしていないレベルでした。それが本書の中では開発者の目線でなぜそれらプレイヤーがいるのかというところまで補足していただけているので門外漢なりに広告ドメインの理解を深めることができました。

中でも、向き合っているクライアントが違うため絶対外せない要件も異なる(「広告が出ない」という事象への温度感だったり、CTRの重要度だったり)というのが私のお気に入りで、より納得感を持てたかと思います。

と、広告の話がだいぶ長くなってしまったのですが開発者視点では、どんな会社でも起こるだろうイベントについて具体的な取り組みと結果が書かれているのがおすすめです。

レガシー化したシステム、ドキュメントがない魔窟、開発者がほぼいない状況での開発、ビジネス職の方といかにコミュニケーションをとるか……etc.一つ一つを見ればあるあるな状況をどうやって乗り越えたのか、乗り越えようとしたのかといった事例は、今後自分自身にも新たに立ちはだかるだろう状況を打破する参照先として活用できるものでしょう。

もちろん、ほとんどの仕事が一人で動かせるものではありませんから、まずは一定関係者の意識を揃えるのが肝要です。その際に本書の立ち位置が「これ読んでおいて」と渡すだけで良いものなのか、あえて渡さずに婉曲的に組織・チームを導いて達成するものなのかは、組織文化だけでなく自分自身の携わり方(その組織での権威レベル)にも関連してきます。

ただ、これらいずれの場合にあっても課題・打ち手・根拠・その他オプションがリファレンスとしてまとまっているのはありがたいことだな、と思います。

なお、私は読み始めにajito.fmの特集回をインプットしたのもあって、読み進める中で「ああ、あそこで話していたのはこのことか」と関連づけられてよかったです。

ajito.fm

「いい感じにする」というのもここから意識したキーワードで、この言葉がまさにVOYAGE GROUPの文化を表しているのだろうな、と感じられました。

*1:ちなみに執筆時点ではブログ記事を一本書くよりも、ポッドキャストのエピソードを一つ公開した方がたくさんの人に届けられているみたいです。めげない。

『二月の勝者 ー絶対合格の教室ー』

軽い気持ちで読み始めたら既刊の9巻まで一気に読んだ。面白い。まだ完結はしていない。

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読み始める前はそのタイトルから『ドラゴン桜』のようなレベルの高い志望校に合格するための物語が描かれているものだと思い込んでいた。

しかし実際には、中学受験を取り巻く塾講師と、生徒・生徒の親それぞれのドラマを一年を通じて描写しているものになっている。もちろん、塾通いしている時点で上澄み率は高いのだが生徒のレベル感は様々だし、思惑も家庭でそれぞれ違う。

さらに中学受験というシチュエーションの面白いところは高校・大学受験と異なり親の存在が大きいところである。生徒自身もそんな親に影響されつつ家庭ごとに個性が出ていて良い。

その中で読んでいくうちに応援したくなる生徒が出てくるのは親心、あるいは塾講師の心情に近いものだろうか。

物語は塾講師目線を主軸に展開しつつも、その裏では必ず各家庭の生徒や親の心情の機微が影響してくる。

それは自分の経験からはかすりもしていない中学受験の「あるある」なのだろうが、それでも興味を引かれてしまう。そんな作品である。

現時点で放映が延期されているがドラマ化もされるらしい。こちらも楽しみ。

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Google Pixel 5がやってきた

それまで使っていた、Pixel 3から2年ぶりの買い替えとなる。

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ケースも一緒に購入した

昨年のPixel 4は確か発売時が引越しの時期に被り持ち合わせがなく、そうこうしているうちに機を逃して見送った記憶がある。

先日のイベントの翌日に予約注文して、発売日前日に発送通知がきて発売日(10/15)当日に自宅に届いた。もっと時間がかかると思っていたので、これは嬉しい誤算。

Pixel 5はPixelブランドの最新機種という位置付けだ。前評判では、これまでのハイエンド路線ではない、という旨の記事を読んでいたので少し心配であったが今のところは良くも悪くも気になるところはない。

どの道買うことを決めていたのであまり意識していなかったが、価格については明確に差が出ていて2年前より3万円以上安くなっていた。

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Pixel 3の価格

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Google Pixel 5の価格

Pixel 3は確か端末のストレージ容量等のバリュエーションがあったのに対してPixel 5ではスペックがカラーリングを除いて固定なところからも、販売戦略としてマスへの普及を狙っていることがうかがえる。

セットアップには大体2時間を要した。アプリや設定などの移動は簡単にできるのであるが、アプリによっては再ログインが必要だったり明示的な手続きが必要だったりするので、やはりそれくらいはかかる。

使用した感じであるがUIや大枠は同じPixelブランドということもあって大して変わらない。強いてあげるなら画面遷移のアニメーションが心なしか軽快になっている気はする。画面も微妙に大きくなっており、その割りには持ちやすさや重さは感じない。Pixel 3とPixel 5どちらかが良いかと言われれば流石にPixel 5に軍配が上がる。

操作の面ではシステムナビゲーションのデフォルトがジェスチャーという、馴染みの戻るボタンやホームボタンがないものになっていた。調べるとAndroid 10から出てきたナビゲーション方式のようだ。Pixel 3側でも設定から選択可能のようだ。

k-tai.watch.impress.co.jp

逆にPixel 5側も設定変更すれば従来のナビゲーションに戻せるが、トレンドを知るためにもあえてジェスチャーで使い続けてみようと思う。新感覚の操作なので現状で不便さを感じることもあるが、これが慣れて快適になるのか、それとも不便なまま終わるのかさてはて。

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カメラ部だけぽっかりあいている

フロントカメラ部分の黒丸については最初こそ違和感があったが、使っていくうちに慣れそうな気がする。

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Pixel Buds2

Pixel 5に合わせてPixel Buds 2も入手した。今のところは普通のワイヤレスイヤホンという感じであるが、組み合わせると面白いことができるだろうか。そして以前ポッドキャストでも言及した、Pixel Watch、出るのかな……(出てほしい)。

anchor.fm

『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』を読んだ

どこで知ったのか*1、かねてより気になっていた一冊。今月に入ってようやく腰を据えて読むことができたので記録しておく(読了まで大体10時間かかった)。

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後から知ったのだが、本書は名著であるという評判の一方で内容を全て理解するには難易度が高いという側面もあるようだ。確かに全てを読み込むには各作戦の地理的情報、ならびに当時の日本陸海軍の組織構成や力関係など図表や注釈が添えられているとはいえ複雑な事情を理解する必要がありそうだった。

しかしながら、特段の素養もない私にはせいぜい二次大戦を取り上げた作品群で仕入れた知識(初期にやっていた「艦これ」含む)や好奇心を持って収集した断片的な情報と関連付けながら読んでいくことしかできなかった。そして難解であることに詰まっていてもいつまでも読了できる気がしなかったので、あえて枝葉の部分は切り捨て一通り通して完走を優先した。

読後の感想

元は「危機における国家の意思決定や情報の処理を分析すること」をテーマに旧日本軍の様々な戦略的奇襲の事例をあたっていたようだが、調べるうちにタイトルのようなテーマをまとめるに至ったらしい。

それで本書は1章で下記の六つの作戦(全て日本視点では失敗に終わっている)を紹介した後、2章で各作戦に共通する戦略上・組織上の失敗要因の分析、3章で2章の分析から得られる教訓という流れになっている。

  • ノモンハン事件
  • ミッドウェー作戦
  • ガダルカナル作戦
  • インパール作戦
  • レイテ海戦
  • 沖縄戦

1章ではさらに作戦の背景、経過、アナリシス(作戦の総括)を6つの作戦それぞれで整理しており、個々の事例について何がまずかったのか、その背景には何があったのか、どうすべきだったのかということが明快に分かるように構成されている。

私は本書を読むまでは現場の凄惨さや下馬評での印象に引きずられた断片的な知識しか有しておらず、下手すれば各作戦の時系列自体怪しい理解であった。一読することでそれら既存の知識とは別の視点、戦略や組織、意思決定のレイヤーから捉え直すことができたと思う。あくまで俯瞰する視点であるから作戦当時の情勢の機微の変化や時系列についても自分の中でクリアに整理できたことと思う。

2章では、各作戦を総括して失敗要因を旧日本軍の戦略上、組織上それぞれで分析している。本書では作戦目的のあいまいさ(戦略上)と情緒主義的人事(組織上)、敵情認識の甘さ・楽観主義をその主たる要因として挙げている。

旧日本軍の場合、戦に負ける、という失敗を通じて組織として多くの課題が露見したわけであるが、その組織課題自体はなんなら現代に存在していてもおかしくないと感じた。例えば「学習をしない組織」や「情緒的意思決定を行う組織」など、それだけ見ればむしろありふれているもののようにすら思える。

組織に課題を抱えている、とはいえその組織を支えているのは人である。もし自分が所属する組織に組織的な課題を見たとして、どのように課題を第三者に共有できるだろうか、という点で示唆の多い章であった。

3章ではこれまでの総括としてより実践的な組織デザインについて語られている。

具体的にはあらゆる組織は自己革新組織であるべきであると本書は主張している。さらに自己革新組織たるためには、不均衡の想像、自律性の確保、異端・偶然との共存、統合的価値の共有など、旧日本軍の失敗を教訓にいくつかのエッセンスが必要であると説いている。

本書の初版が出たのは80年代半ば、ちょうど私の生まれ年と同じくらいだと推察するが、その当時にあって企業組織も旧日本軍組織のように硬直化する可能性に警鐘を鳴らしているところが興味深い。

本書をよりモノにするために

Kindleのリコメンドによると、この難解さを緩和しエッセンスを伝えてくれるものとして『「超」入門 失敗の本質』という書籍も存在するらしい。まずは原著にあたってそのままの感想をアウトプットした後は、おさらい・感想戦という意味合いもこめてこちらにもあたってみたいと思う。

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*1:多分、『失敗学のすすめ』から始まる個人的「畑村洋太郎氏ブーム」を追求する過程で見つけたものと記憶するが。

発信することへの恐れ

発信することよりも、ただただ情報を仕入れてそれで満足することが増えたなと感じます。ここ数年は特に。

何かしら発信する過程で文章を推敲することで、結果として頭の中を言語化する訓練になるのは確かです。 この能力はチーム開発のみならず、様々なメンバと円滑にやりとりを行う上でも役立つはずです。

という発信の明確なメリットが分かっているにも関わらず、実際にはそこまで行動に移せないのは何故でしょうか。

もちろん純粋な時間のなさだったり、頭の中でどこか発信するまでもないネタである、と感じていることも理由の中にはあるのでしょう。

しかし、そのような分かりやすい理由の他に、よりエモーショナルな理由として誰に見られているか分からないという恐れがあるのかなと考えることがあります。

現実での社会とインターネット上での社会が明確に分かれていた私の学生時代から比べると、現在は明らかにデジタルが世の中を侵食しています。巷ではDXなんて叫ばれています。

そしてなまじ活動期間が長くなり、その領域が広くなってくると自分自身の見せ方が多様化してくることに気づきます。 ある角度から見ると開発者、ある角度から見るとベンダー担当者、ある角度からみるとVC、ある角度から見るとICTの専門家。

洗い出してみると私自身には存外に軸があるようにも見えるのですが、一方でそれぞれのロールによって相手方の属性は大きく異なります。 開発者ロールであれば開発者や同期・同僚を、ベンダー担当者であればマーケターやミドルマネジメント*1、VCであれば経営者、ICTの専門家であればキャピタリストや各種士業の方といった具合です。

となると発信内容もどこかで登壇する際に聞き手を想定するように、誰向けなのかということを前提におかなければと考えてしまうのです。そしてこれが難しい。

なまじ発信主体が自分自身のアイデンティティと密接に紐づいているがゆえに、下手な(誤解を招く)内容は書けません。自分が想定できるあらゆる受け手の最大公約数で求めると、ご想像の通り凡庸なことしか書けなくなってしまいます。面白いはずもありません。

このノンジャンルでのアウトプット → あらゆる受け手への配慮 → 凡庸な内容 → 反応の乏しさ(次につながらない)という負のフィードバックループそのものが発信を促進させない理由の一つとなるのではないでしょうか。

*1:MAツールを取り扱っていたので

IM@S ENGINEERS ON@IR!!!! 2020にスタッフ参加した

コミュニティ初の完全オンライン開催イベント、いかがでしたでしょうか。

imas.connpass.com

発起人はごっちさん、ツールであるClusterサポートはcromisaさん(兼・会場作成)、にしこりさん(兼・YouTube Live配信)、発表はごっちさん、cromisaさん、にしこりさん、司会はhamacoさんという布陣で行いました。

github.com

私の方では、完全オンラインでの企画会議の調整だったりイベントページの作成だったり懇親会(SpatialChat)準備だったりという関わり方をさせていただきました。また、イベントの中ではコミュニティに関連する活動を紹介しました。

speakerdeck.com

気づけばIM@Studyももうすぐ4年となっており、よく続いているなぁ(何目線だw)という感慨が大きいです。

もっとも人があってのコミュニティですから、意義を感じて参加くださっている方がいてこそ続いている、ともいえます。

IM@Studyは特性上、コミュニティの盛り上がりがコンテンツの動向に強く依存しています。アイマス関連で大きな発表があるからこそコミュニティも盛り上がっております。ここまで飽きずにネタを供給してくれている公式には感謝しかありません。

その点ではエンジニア系の勉強会というより、趣味のオフ会の延長線と捉えた方がしっくりくるのかもしれませんね。

ともあれ、スピンオフ活動として様々動いているのも良いことだと思っています。

人、イベント、活動に依存せず、最低限のルールの下に各々が自由にやれるというのはコミュニティの理想ではないでしょうか。

また、コミュニティのメンバーの固定化を避ける観点では興味を持った方が新しく参加しやすいか?というのも大事でオンラインというチャレンジングな取り組みでありながらも、初参加者の方にお越しいただけたことは嬉しかったです。

もっともこれもコミュニティの力、というよりもコミュニティに興味を持ってくれている個々人が友人・知人に薦めてくれているからだと思います。

自分自身はというと昨日までのプラチナスターツアーで30000pt狙うか、とほそぼそやっていたところ、20000pt超えたくらいで忘れててイベント終了を迎えたくらいのダメPですが、コミュニティに対してできること(属人性の発見や新陳代謝を促す仕組み作り)はやっていけたら良いなぁと思っております。

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Cluster参加だけでも大勢の方に参加いただきました

「corp-engr slack × 情シススナック」に参加してきた

corp-engr.connpass.com

実はコミュニティとしても全くの新参で、イベントも初参加でした。

xtech.nikkei.com

こちらの記事からSlackに入ってみては良いものの温度感や人の顔が見えないともったいなさそうだな、ということでコミュニティに近いところで行われているイベントに参加登録してみることにしたのです。

参加の背景

今の職場では、これまでとは異なり仕事での守備範囲が情報技術という軸とかなり広く取られています。そのため、自分の経験から外れたものに対応しないといけないことも多々あり「浅く広く」の面*1で、都度、もしくは戦略的に勉強を行っているんですね。

中でも情シス分野に関しては、もちろん社内向けの活動のために必要だということもありますし、世の流れとしてもかつての非ITと呼ばれる界隈においてもITへの関心は高い*2ですから確実に意義があることと思っています。

また、「情シス」という言葉から想起されるものは人やシチュエーションによって多岐にわたると思っていて、界隈的にどういった立場・背景の方が参加されているのかなぁというのは興味がありました。抜け漏れあると思うのですが私が思いつく範囲でも

  • 機材キッティング・在庫管理
  • アカウント管理
  • 情報セキュリティ(物理・電子)
    • いわゆるゼロトラスト?
    • BYODできるように頑張る?
    • 昨今のリモートワーク体制に係るVDI構築やVPN整備
  • 業務改革(デジタル戦略とかDX推進とか呼ばれてる、のか?)
    • 前座としての業務効率化 / ツール(パッケージやSaaS)導入
  • 社内インフラ屋さん
    • 「インフラ」という言葉も割と曖昧(オフィスのネットワークのような環境を指すのか、Webのホスティングを指すのか、あるいはそれ以外か)
  • 社内IT何でも屋さん

の可能性があると思っていて、業種・会社によって情シスの守備範囲は違うんじゃないかなぁと推測していました。もし、界隈として何らかの軸で合意があるのであれば知りたいというのもありました。

ちなみに私は「情シス = 社内ITなんでも屋さん」、くらいのスタンスで参加していました。なのでLTも「社内からのIT問い合わせをいかに交通整理するか」という内容になっています。

speakerdeck.com

参加してみて

なにより開かれている感じにすごく救われました。

前述の通り全くの新参でLTをやったのですが、Zoom上で皆さん共感の反応をしていただいてとても安心してLTできました。ありがたかったです。

Remoでの懇親会の話題で印象的だったのは、会社のDXを考える際は組織の人数で考えた方が良いということ。

確かに業種(もしくは会社としてのITリテラシー)と、全社の人数は分けて考えないといけないよなぁと。今年に入って従来のいわゆるITネイティブからそうでない業界にきたのも影響してか、これらをごっちゃにしてDXのToBeを探ろうとしていた自分に気づくことができました。30人ほどの会社で決裁のためにkintoneを入れていたけど、それくらいだったらExcelで十分、のような例が納得感ありました。

多分、業種と人数は分けて考えた方がよくて、業種によるフェーズ(度合いの進捗)、人数によるフェーズ(度合いの進捗)で二次元でAsIs / ToBeを整理すると良いのだろうなぁと。

*1:会社的には「狭く深く」の領域ですが、ブログは同職種の方向けに書いているのでこの表現になっています。どこ向けに説明するかで言葉が180度変わるのは面白いですね。

*2:これが何を意味するかというと、会社としての投資検討先の候補として上がってきやすいんですね。こちらの会社とかこちらの会社とか。