これが令和だ!待望の新作『桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜』

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桃鉄面白いですよね。物件を購入して資産を増やしていくのが楽しくて学生時代によくやっていました。 確かこれの前にやったのはPS2の『北海道大移動の巻!』なのでもう10年以上前、私の高専時代ですね。

それ以降、なかなかプレイできる新作が出ていないところでハドソンがコナミに買収されたり、桃鉄シリーズ終了のニュースが流れたりもう無理かなぁと思っていたので楽しみにしていました。

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イラストが変わっていたり物件の増資要素がなくなっていたり、個人的にはちょっと残念、もしくは違和感を覚える部分はありましたがじきに慣れました。

先々週あたりはこればかりやっていて、いい感じに時間が溶けました。イベントが現代向けにアレンジされているのはやはり嬉しいですね。

ただタイトルに昭和・平成・令和と入っていますが、ゲーム内でそこを意識する部分は見られませんでした。バリバリの令和。歴史上の人物はたくさん出てきますけどね。

100年(設定ですが、ほぼやること終わった90年過ぎの段階)やってみて感じたことは、ここ10年くらいかな、他のゲーム同様、プレイヤーが一通りやり尽くすのに対して優しくしてくれること。

桃鉄の場合、コンプ要素の一つである全物件占有をやろう、とすると、素直に考えれば一定の運要素も必要になってきます。 突発的なイベントや他プレイヤーの妨害によって、達成目前でやり直しになることもありえると思うのです。

本作の場合、ある時点からCPUが乗っ取りや持ち金ゼロ、ベビーキュラーなどをしてこなくなったり、キングボンビーデストロイ号*1にならなくなったり、スリの銀次が出なくなったりと空気読んでる感が出てきます。

やり込みとしては一種の「ぬるさ」を感じる一方、娯楽がごまんとある中でゲームに費やせる時間・興味は限られてくるわけで*2これも時代かなぁと思ったりしました。 まあ素直に、どこかで区切りつけてやめなきゃいけないなぁ(けどなかなかやめられれない)と思っていた自分にとってはありがたかったです。

桃鉄10年トライアルは私自身、1,2回プレイしましたが、ゲーム内では一位を取れる一方で総資産ランキングではランキングにかすりもせず。

聞く話によるとオンラインのランキングに入るためには、桃鉄本来のシステムである目的地到達を目指してはいけないとのことです。ではどうするかというと、序盤で千葉付近のナイスカード駅に行き、(初回だけ入っている)リニア周遊カードをランダムで引き当てるまでリセマラ。

その後、特定のカード売り場でダビングカードと指定うんちカードを入手、ダビングカードでリニア周遊カードをダビングしつつ、指定うんちカードを目的地に配置することでCPUの目的地到達を妨害し、その間に自分はリニア周遊カードの売却益で現金を増やしたり、物件を買ったりして総資産を増やすべしとのこと。

このサイクルをいかに効率よく回せるかがコツとのことで、もはや桃鉄じゃない何かの作業に変わっているところあたりに令和のスコアアタックみを感じますね。

*1:貧乏神がついているプレイヤーの物件に限らず、プレイヤー周囲の駅の物件を壊してくるタイプのボンビー。貧乏神がついているプレイヤーは資産持っていなかったりするので、むしろ一位のプレイヤーを妨害するボンビーである。鬼。

*2:確かに私もスーパーマリオ3Dコレクションに収録されているマリオシャンシャインは、ある程度はやり込みましたが途中でサンシャインコンプを投げ出してしまいました。毒の川とか無理ゲー。

「働く」ということのメタ認知からハッカー文化までを紹介する『その仕事、全部やめてみよう――1%の本質をつかむ「シンプルな考え方」』

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各所で取り上げられているあまりにも有名な一冊。

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実は著者とは大学院時代の講義(「高度ICTリーダーシップ特論」)で交わる機会があり、それ以降ネットでお見かけする度にすごい方なんだなぁと陰ながら追っていた立場だったりする。自分のキャリア以前に会っている「すごい人」枠である。

内容は簡素で隊長(やまもといちろう氏)も言及している通り、読み終わるだけであれば短時間でできる。実際に個人的にはさくっと一読できたという読後感が残っている。

「その仕事、全部やめてみよう」というキャッチーなタイトルはついているが、本書は別にいかに仕事量を減らすかという点にフォーカスして書かれたものではない。

どちらかというと大企業とベンチャー会社、プログラマーと経営者、様々な立場や環境を経てきた筆者の多角的な視点を書籍として明文化、体系化したものに見える。

本書のプログラマー風林火山という話、諸先輩方が何度か言及していたこともある有名な話。性格診断的に自分がどのタイプか考えてみるのも楽しい。

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一読はしたものの、合理的な著者が本にしてまで伝えたい根源的な要素が詰まっていると考えるとそれだけでは十分に吸収しきれていない気もしてくる。今度出るらしいAudible版で再度触れてみたいと思う。

協力とダンドリがカギ。カジュアルRTS『ピクミン3 デラックス』

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Amazonリンクを張ってはいるが、実際にはニンテンドーカタログチケットを使って入手している。マリオはじめ安定してカジュアルに遊べそうなゲームがリリースされるのはありがたい。

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個人的にはピクミンというと(CMで散々聞いた)『愛のうた』が頭の中に流れるのだがもうあれから20年経っているらしい。なんと。

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そして、そこまで親近感を覚えながら実はピクミン初プレイである。GCを持っていなかったのである。 調べると本作は「DELUXE」とついているように、2013年にWii U向けに発売された『ピクミン3』の要素追加版とのこと。

特になんの準備もないまま、強いていうなら「オリマー」の名前はマリオから来てるんだぜくらいの前知識でやったのだが一通りのストーリーをクリアした。面白い。

基本は限られた時間(20分程度)の中で、敵を倒したり、お宝(果物)や指定のオブジェクトを運んだりするゲームなのだが操作の腕によって被害を最小限にすることができる。 それで進行上は条件をクリアしていても、ピクミンの被害を最小限にしたり、お宝をできるだけ集めてきたりとついつい効率性を求めてやりすぎてしまう。あかんやつや。

最大3人いるプレイヤーを巧みに切り替えながらそれぞれ役割分担しながらミッションを進められるので、結果にゲームの上手さがもろに出る。

ピクミンをやっていて、これどこかで見たゲームスタイルだなと思ったら、学生時代、放課後に飽く程やりこんだ『Age of Empires』をはじめとしたゲームだった。

キャラクターをそのまま操作するのではなくリーダーを介して行う、並列作業数も概ね3までという制約はあるが、資源を集めたり敵を倒したり、敵との相性があったりする様子はまさにRTSである。

一通りクリアしたので次はコンプを目指しながらも、極限を追求しながらやり込むと永遠に時間が溶けるやつやーと留意しながら、一応の節度を持ってプレイしている。

もう意志力には頼らない。無意識を才能に変える。『ぼくたちは習慣で、できている。』

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リコメンドきっかけで聴き始めた一本だが、当初の期待以上によかった。

習慣をテーマにしたこの本では習慣は次のような要素で構成されていると紹介されている。

  • トリガー
    • 時間
    • 場所
    • 心理状態
    • 直前の状況
    • 一緒にいる人
  • ルーチン
  • 報酬

そして、やめたい習慣の場合はこれらを特定、作りたい習慣の場合はこれらを作ることを述べている。つまり、続けたい習慣であればトリガー部分を作り出すことが、やめたい習慣であればトリガーとなっている要素を特定し、そのハードルを上げることが重要となる。

意志力という曖昧な概念にその責任を転嫁し、毎度敗れていた(いる)私にとっては目から鱗だった。

きのこるエフエムの収録でらぷらぷさんとお話した際は「自分を信用していない」と言っていた。彼がなぜ規則正しく毎日を送り、特に毎朝5時起きできるのかという疑問に対しての回答だったと思う。

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行動を意志ではなく習慣で行なっている様子は、まさにこの本の内容とリンクしていた。一日の時間割という概念も、時間割通りに動くというよりはむしろ起床をトリガーにして習慣を発動、その習慣の終わりをトリガーにして次の習慣を開始……というサイクルを続けること(本書内ではチェーンメイクと呼称されている)で結果的に、一日が時間割のようになることを理解できた。

本書に近いテーマを取り扱ったものでいうと、以前、続ける技術という本を読んだ。

treby.hatenablog.com

二つの本で共通しているのは、何かやりたい・やめたい物事があった時に行動心理学の側面からハードルを下げる・上げるというテクニックであるが、習慣本でさらに唸ったのはそもそも意思力を必要としない仕組みを作るという概念だった。

振り返ってみるとこれは確かに心当たりがあった。自分には耳からのインプットが性に合っているらしく、通勤中や入浴時、料理をするときなどに好んで音声コンテンツを聴いている。本書などはその一例だ。また最近では意識的に長時間入浴しており、防水のKindleを風呂場に持ち込んで積ん読の消化を行なっている。

これらの行動は狙ったわけではなく半ば無意識にやっていたのだが、確かにルーチンになっている。そして以前に比べ幅広い知見を得ることができている。

この習慣化のメソッドを他の物事に意識的に適用すればあらゆる希望を達成できるのではないか。読了後の一時の興奮のようにも思えるが、AudibleやKindleができているのだから、ちゃんとできるという予感もしてきた。

試しに半月前からプライベートの日記をつけはじめ、一週間前から早起きするようにしているが、上手くいきそうな手応えが確かにある。

私にそんな行動変容を促してもらえた点ですごく良い本であるといえる。

様々な現場での「いい感じにする」を垣間見られる一冊 『Engineers in VOYAGE ― 事業をエンジニアリングする技術者たち』

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最近banjunさんにきのこるエフエムのタイトル決めがいつも素っ気ないという指摘を受けたなーということもあり、ちょっと凝ったタイトルにしてみました。*1

さておき、いつしかのポストで気になると言っていた本書を読了しました。ここ最近はKindle Paperwhiteを片手に長風呂するのがマイブームなのですが、本書には直近半月くらい入浴時のお供としてお世話になりました。Kindle Unlimited対象なのもありがたい。良い本なのでお布施的に物理本もポチらせていただきました。

中身としては全編対談形式で進行しています。役割(データサイエンス)の軸で切り出している6章を除けば、1章に1つの開発現場を取り上げている6章立ての構成となっており、VOYAGE GROUP内の5つの異なる開発現場の様子を垣間見ることができます。

  • fluct (SSP)
  • Zucks (アドネットワーク、DSP)
  • VOYAGE MARKETING (ECナビ/ポイントサイト)
  • VOYAGE Lighthouse Studio (ゲーム攻略サイト/メディア)
  • サポーターズ (新卒採用)

VOYAGE GROUPさんとは学生時代にECナビのラボ(という名の高級マンションの一室)が福岡にあって遊びにいってたなー、とか、Tokyu RubyKaigiでお邪魔したなー、とか、前職でfluctやZucksと絡みがあったなー、とかくらいの距離感だったのですが、本書を読み進めることで各事業がどんな風に開発されているのかイメージすることができました。

グループ事業のうち、太いのが広告事業ということで広告業界の用語が出てきます。私自身は前職で一時期、広告に関わる機能(モバイルから収集したIDFAをセグメントに切った上で各プラットフォームに送るようなもの)開発に携わっていたこともあって、楽しく読ませていただきました。

自分の場合は広告がメインというよりは、むしろサブの機能としての立ち位置だったので広告のコアの開発をされている方々の話は新鮮なものがありました。

ちなみに開発当初の私はご多分にもれず、アドテクノロジーわからなさすぎたのでまず教科書を買ってアドテクの勉強をしました。こちらの本もなぜRTBとかアドネットワークとかSSPとかDSPとかあるのか全体を俯瞰できておすすめです。

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ただこの本も今となってはちょっと古いので、最近のトレンドである個人情報を尊重しようという流れ(GDPRとかCCPAとか)やそれに呼応する形でのプラットフォームの対応(ITPやprivacy sandbox、IDFA取得のオプトイン化など)までは触れられてません。voyageでは流石、この辺りの事情までカバーされています。

また、私の知識でいうと教科書を読み込んだとはいえ結局座学で、なんならDSPとSSPが分かれているのが腹落ちしていないレベルでした。それが本書の中では開発者の目線でなぜそれらプレイヤーがいるのかというところまで補足していただけているので門外漢なりに広告ドメインの理解を深めることができました。

中でも、向き合っているクライアントが違うため絶対外せない要件も異なる(「広告が出ない」という事象への温度感だったり、CTRの重要度だったり)というのが私のお気に入りで、より納得感を持てたかと思います。

と、広告の話がだいぶ長くなってしまったのですが開発者視点では、どんな会社でも起こるだろうイベントについて具体的な取り組みと結果が書かれているのがおすすめです。

レガシー化したシステム、ドキュメントがない魔窟、開発者がほぼいない状況での開発、ビジネス職の方といかにコミュニケーションをとるか……etc.一つ一つを見ればあるあるな状況をどうやって乗り越えたのか、乗り越えようとしたのかといった事例は、今後自分自身にも新たに立ちはだかるだろう状況を打破する参照先として活用できるものでしょう。

もちろん、ほとんどの仕事が一人で動かせるものではありませんから、まずは一定関係者の意識を揃えるのが肝要です。その際に本書の立ち位置が「これ読んでおいて」と渡すだけで良いものなのか、あえて渡さずに婉曲的に組織・チームを導いて達成するものなのかは、組織文化だけでなく自分自身の携わり方(その組織での権威レベル)にも関連してきます。

ただ、これらいずれの場合にあっても課題・打ち手・根拠・その他オプションがリファレンスとしてまとまっているのはありがたいことだな、と思います。

なお、私は読み始めにajito.fmの特集回をインプットしたのもあって、読み進める中で「ああ、あそこで話していたのはこのことか」と関連づけられてよかったです。

ajito.fm

「いい感じにする」というのもここから意識したキーワードで、この言葉がまさにVOYAGE GROUPの文化を表しているのだろうな、と感じられました。

*1:ちなみに執筆時点ではブログ記事を一本書くよりも、ポッドキャストのエピソードを一つ公開した方がたくさんの人に届けられているみたいです。めげない。

『二月の勝者 ー絶対合格の教室ー』

軽い気持ちで読み始めたら既刊の9巻まで一気に読んだ。面白い。まだ完結はしていない。

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読み始める前はそのタイトルから『ドラゴン桜』のようなレベルの高い志望校に合格するための物語が描かれているものだと思い込んでいた。

しかし実際には、中学受験を取り巻く塾講師と、生徒・生徒の親それぞれのドラマを一年を通じて描写しているものになっている。もちろん、塾通いしている時点で上澄み率は高いのだが生徒のレベル感は様々だし、思惑も家庭でそれぞれ違う。

さらに中学受験というシチュエーションの面白いところは高校・大学受験と異なり親の存在が大きいところである。生徒自身もそんな親に影響されつつ家庭ごとに個性が出ていて良い。

その中で読んでいくうちに応援したくなる生徒が出てくるのは親心、あるいは塾講師の心情に近いものだろうか。

物語は塾講師目線を主軸に展開しつつも、その裏では必ず各家庭の生徒や親の心情の機微が影響してくる。

それは自分の経験からはかすりもしていない中学受験の「あるある」なのだろうが、それでも興味を引かれてしまう。そんな作品である。

現時点で放映が延期されているがドラマ化もされるらしい。こちらも楽しみ。

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Google Pixel 5がやってきた

それまで使っていた、Pixel 3から2年ぶりの買い替えとなる。

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ケースも一緒に購入した

昨年のPixel 4は確か発売時が引越しの時期に被り持ち合わせがなく、そうこうしているうちに機を逃して見送った記憶がある。

先日のイベントの翌日に予約注文して、発売日前日に発送通知がきて発売日(10/15)当日に自宅に届いた。もっと時間がかかると思っていたので、これは嬉しい誤算。

Pixel 5はPixelブランドの最新機種という位置付けだ。前評判では、これまでのハイエンド路線ではない、という旨の記事を読んでいたので少し心配であったが今のところは良くも悪くも気になるところはない。

どの道買うことを決めていたのであまり意識していなかったが、価格については明確に差が出ていて2年前より3万円以上安くなっていた。

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Pixel 3の価格

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Google Pixel 5の価格

Pixel 3は確か端末のストレージ容量等のバリュエーションがあったのに対してPixel 5ではスペックがカラーリングを除いて固定なところからも、販売戦略としてマスへの普及を狙っていることがうかがえる。

セットアップには大体2時間を要した。アプリや設定などの移動は簡単にできるのであるが、アプリによっては再ログインが必要だったり明示的な手続きが必要だったりするので、やはりそれくらいはかかる。

使用した感じであるがUIや大枠は同じPixelブランドということもあって大して変わらない。強いてあげるなら画面遷移のアニメーションが心なしか軽快になっている気はする。画面も微妙に大きくなっており、その割りには持ちやすさや重さは感じない。Pixel 3とPixel 5どちらかが良いかと言われれば流石にPixel 5に軍配が上がる。

操作の面ではシステムナビゲーションのデフォルトがジェスチャーという、馴染みの戻るボタンやホームボタンがないものになっていた。調べるとAndroid 10から出てきたナビゲーション方式のようだ。Pixel 3側でも設定から選択可能のようだ。

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逆にPixel 5側も設定変更すれば従来のナビゲーションに戻せるが、トレンドを知るためにもあえてジェスチャーで使い続けてみようと思う。新感覚の操作なので現状で不便さを感じることもあるが、これが慣れて快適になるのか、それとも不便なまま終わるのかさてはて。

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カメラ部だけぽっかりあいている

フロントカメラ部分の黒丸については最初こそ違和感があったが、使っていくうちに慣れそうな気がする。

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Pixel Buds2

Pixel 5に合わせてPixel Buds 2も入手した。今のところは普通のワイヤレスイヤホンという感じであるが、組み合わせると面白いことができるだろうか。そして以前ポッドキャストでも言及した、Pixel Watch、出るのかな……(出てほしい)。

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